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宮舘が初めて助けを求めた日から、どれほど自分の無力を呪ったか分からない。
危ないからと後ろに下げられたのも数えきれない。
大丈夫だといくら言っても聞いてもらえなかった。
別に怒っている訳では無い。
あの時は皆、仲間が傷つけられる事を酷く恐れていたから。
あそこで一番の庇護対象だった自分が傷ついたら、それこそ皆が壊れてしまうと理解していたから。
ただ、それでも悔しい。
何も出来ないでいたのが悔しい。
ずっと宮舘の隣で、彼の震える背を撫でていた。
向井や目黒もこちら側だと思っていたのに二人はそれぞれ行動していて、気付けば自分だけが置いていかれていた。
一番守られていた。傷付く事の無い様に。
だから、一番傷付いていないのは自分だ。
だから、一番何かをすべきなのは自分だ。
ラウールはそう思っている。
何も抱え込んでいない自分は何かを抱え込まないといけない。
深澤の責任でも岩本の重荷でも、佐久間や渡辺の後悔でも、背負えなくても支える事は出来る。
阿部の代わりは無理でも一緒に考える事が出来る。
落ち込む向井や目黒と同じ目線になれなくても、一緒に悲しむ事が出来る。
宮舘を救えなくても、隣に座る事が出来る。
それは自分じゃなきゃ駄目な事じゃ無いけど、今はまだ自分だけが出来る事が見つからないから。
それが見つかるまでは全員の側にいようと、ラウールは決めたのだ。
ラウールのその在り方が、どれだけ兄達の心を救っているか、本人だけが知らない。
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user(プロフ) - ライさん» 初めまして、コメントありがとうございます。私生活との兼合いでスムーズ更新とは言えませんが、今後も楽しんで頂けますと幸いです！ (3月5日 22時) (
レス) id: aa6a12d65e (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - 初めまして！更新楽しみに待ってます！ (3月5日 10時) (レス) @page37 id: 704f0c8ab3 (このIDを非表示/違反報告)
user(プロフ) - ceruさん» 初めまして、コメントありがとうございます。あたたかく有難いお言葉、心の底から嬉しいです！これからも楽しんで頂けます様、精進いたしますのでよろしくお願いします！ (2月21日 1時) (レス) id: aa6a12d65e (このIDを非表示/違反報告)
ceru(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。作者さんの作品、全て文章力も内容も作品の雰囲気も素敵すぎて、一気に全て読んでしまいました。特に、この作品が大好きです。素敵な作品ありがとうございます！ (2月19日 14時) (レス) @page2 id: c99a8bf9b2 (このIDを非表示/違反報告)
user(プロフ) - sunshineflowerlさん» 初めまして。コメントありがとうございます。その言葉が活力となっております。どうか楽しんで頂けますと嬉しいです！ (2月7日 1時) (レス) id: aa6a12d65e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：user | 作成日時：2024年2月4日 21時
