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「うちのメンバーの智由がですね、たまに家に来るんですよ。」
「あー！
智由Aくん！
ちゆちーね！」
キャーっと客席からたちまち声が上がる。
「え？あたし、ちゆち推しでっ！」
「ですよね？Aくんが家に来る世界線羨ましいわ〜」
「いやさっくん、メンバーなのよ笑」
スタジオのレギュラーからもどんどん聞こえる。
自分のメンバーがこんなにも崇められるのは誇らしい限りである。
「で？で？さっくんの家に？Aくんが来て？」
「いやあいつ、『可愛いなーお前』って一人で会話するんすよ猫と。」
どっと笑いが起きる。
「Aくんは猫飼ってないの？」
「飼ってないっすねぇ。
けど本人は
『猫飼いてぇ…猫…猫ォ…猫の成分を補給してぇ…俺に猫を吸わせてくれ…』
ってあの可愛い顔でブツブツ呟いてるんすよ。
だから、いずれ飼うと思いますw」
キラリと光るチャームポイントの八重歯に、むしろA自身が猫なのではと聞きたくなる。
あ、ウルフカットだから狼か。
「Aくんと猫なんて可愛いと可愛いの集合体じゃないですか！
なんでAくんは、飼わないんです？」
「あ、アイツ猫アレルギーなんです。」
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作者名：きづ | 作成日時：2024年4月12日 15時
