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途端笑いに包まれていた空気は一変、
スタッフさんからは、
カットを醸し出していた空気を、これは撮れ高だと気合を入れ直す切り替えを感じた。
「経験あるかい！
したくても出来るかい！！！www」
「えっ！家って何！？どゆこと康二！」
「ちょっと詳しく聞かせてぇな！」
「事情聴取ちゃうねんから。www」
タレントさんたちの食いつきもようなってきた。
よっしゃ、ありがとうな。A。
人ん お名前を勝手に使わせて貰ったことに心の中で礼を述べつつ、いやいやこれはメンバー特権やろって言い聞かせもして。
それにAなら、なんやかんや許してくれそうな気ぃすんねん。
『てめっ。すべってはねぇだろうな？』
って、可愛い顔をムスッとすんねや。
気にするところ、そこちゃうねん！って俺も一緒になってつっこんでるのも目に浮かぶ。
「収録がね、関西でおうたんですよ。
そんで新幹線使うことになったんですけども」
「飛行機やのうて新幹線なんやwww」
「そしたら！
そしたらですよ？
何故か隣の席にAおんねん。」
「なんで！？」
「何段階も話すっ飛ばした？？？」
ゲラゲラと笑いが上がったらもう勝ちや。
気が付かれないように一瞬眼を下へ傾けて。
あの日のことを思い出す。
スキンシップをどうしても取うてしまう俺、関西のノリとは違うて空く隙間。
それでもAは『離れろや康二ッ』と
手で押し返しつつも、
ここぞと言う時に寄り添ってくれはる。
心に、寄り添う。
これやからAは、他担泥棒言われんねん。
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作者名：きづ | 作成日時：2024年4月12日 15時
