ジェンダーレスへの花吹雪 (ページ1)

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「「おはようございまぁす！」」

朝一番。

眠たいという感情はとうに通り越していて。

着実に人気を積み重ねていることを実感している俺たちは、時間も気にせず仕事をこなさなくてはならない。

「今日は、X月X日。
著名人＊＊＊さんのお誕生日にちなんで、あの名曲『今、どうしても会いたい誰か』がテーマです。」

まぁ、この"ラヴィット！"という番組は仕事と言いつつ、楽しんでいることが本音なのだが。

「では、……舘様！

『今、どうしても会いたい誰か』！

えー、いらっしゃいますか？」

MCの川島さんから話題を振られる。
合図とも言える視線が交差した。

「えー、私はですね…。」

事前アンケートに記したものを、台本に書き起こしてくれたスタッフさんに感謝の意を込めて。

「ミシュラン五つ星獲得しているシェフ、＊＊さん。

彼の麻婆豆腐が本当に美味しくてですね…！

また食べたい。また会いたいと思うんですが、予約がなんと数年待ちでして。」

「「「えぇーーーっ！！！」」」

今日も今日とて気合いを入れるのである。